株式投資と市場研究の兜町通信   鈴田孝史

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zoom RSS 日経平均は大幅高だが金融不安心理はまだまだ続くか

<<   作成日時 : 2016/01/13 17:48   >>

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1月4日の大発会以来、6日連続で下げ続けた日経平均は7日目の1月13日、前日比 +496.67の大幅高。大引けは17,715.6円、率にして2.88%高だった。
昨年の12月中に持ち株を処分した投資家も多かったが、そのような投資家は、当初は下落で買い場が来ると喜んでいたものの、反発することなく下落する市場に恐怖感を抱いた人も多いだろう。それでも、やっと反発してくれたので胸をなでおろしている人もいるだろうが、安心するのは、まだ早い。

しかし、12日の下落幅は、-479.00円で率にして-2.71%。一時は513.18円安まで下落した。昨日の下げの分を取り戻したに過ぎない。
そして、12日の売買代金は、2.9兆円といつもの2.5兆円前後よりも増加している。昨年、信用で買っていた人の中には、投げざるを得ない人もいただろう。

そして今日、13日の売買代金は 約2.5兆円でしかない。とても割安感から買い物が殺到した、といえる状況ではない。
また、出来高は約21億株。出来高上位銘柄を見れば、100円台の株がゴロゴロ。とても、大型株を押し上げる市場エネルギーはない。
大型株を押し上げるためには、外人投資家の参入が必要だが、12日の欧米の株価は堅調だなどと喧伝され、それも日経平均の押し上げ理由だなどと解説していたアナリストもいるが、NYにしても、117ドルの上昇で率にして1%にも満たない。

サウジなどの産油国は、原油安による収入減で財政赤字に陥っている。WTI原油は1バレル20ドル台に突入する。産油国の懐事情は、これまで以上に厳しいものとなるだろう。
中期、長期で保有してくれたオイルマネーは、すでに売り逃げているが、さらに加速するだろう。
OD05オムニバスの名で一時は日本企業の200社以上の大株主だった中国系資本も、毎月のように外貨準備を減少させている状況で売り逃げている。
国営企業の多くが赤字で、昨年末には、国営企業の3社が破たんし、2、3日前の発表では中国最大のアルミ会社が1,3万人のリストラを発表している。過剰設備を抱えた鉄鋼業界は安売りを繰り返しているので、韓国のポスコなどの業績が大幅に悪化している。

世界的に中国の安売りを懸念し、日米欧などでWTOへの提訴を準備しているか、中国がルールなど守るはずもない。
すでにコンクリートや建材などの建設関連企業は、操業停止に追い込まれている企業も多いという。中国の経済状況は、中国の発表など信用する人ともいないだろうが、実態は想像を絶する状況にあるとみられる。

上海総合指数は、今日午前は、安定的に推移しているなどと言われていたが、大引けにかけてマイナスに沈んでいる。そもそも、昨年7月に大株主などの株式売却が禁止され、それが6か月後の1月8日解除されることになっていたため、その前に売ろうと売り物が殺到したわけだが、上海総合指数は、一昨年まで2000ポイント前後だ。それが15年1月には約2500ポイントに上昇し、半年後の6月には約5200ポイントと2倍以上に急騰した。

原動力は、個人の信用取引だ。6月には、信用の買い残が日本円にして44兆円強と報道されたが、これは証券会社を通しての信用取引だ。金融資産を1000万円以上保有する人にしか認められない。しかも、日本よりも健全で倍率は2倍まで。

だが、「上に政策あれは、下に対策あり」を信条とする中国人は、常に抜け穴を探す。それが「場外配資」で、5万円以上で取引できる。しかも、レバレッジは、5〜10倍。最大で100万円の資金で1000万円、500万円ならは5000万円分を運用できる。

この「場外配資」による信用取引が急増した。もぐりもなのでその買い残高は正確にはわからないが、危険なのでそれを規制することにしたことから、昨年の暴落が始まった。少額で信用ができるため、学生や農民などの投資初心者も殺到した。
家や自動車を処分して資金にした人、あるいは旦那で内緒にして投資していた主婦などが相次ぎ、暴落で殺人事件に発展したケースもあるという。

米国ではITバブルの崩壊で、損失を抱えた投資家が、ライフルを持って証券会社に行き、乱射した事件が起きたが、中国でも同様の事件が多発しよう。
さて、当局の様々な介入によって上海総合指数は、3500ポイト前後まで回復した。

そして、今年に入り再び急落したわけだが、先にも触れたように、昨年1月には2500ポイント前後だった。一昨年には約2000ポイントだ。

企業の大株主は、以前から株式を保有している人が多く、昨年の急騰場面で買ったわけではない。だから、3500ポイントでも十分に利が乗っている。現在の3000ポイントでも利益が出る。
だから、1月8日に売却が解禁となれば、売却を急ぐのは当たり前だろう。再び、売却禁止が3か月間延長されたが、株価の状況次第では、再び売り姿勢を強めてくるだろう。

要するに、簡単に言えば、株価を高値で安定させようとするから売り物が増加する。と言って、大株主ではない個人投資家にとっては、株価が下落すれば、破産者も増加し、政府への不満が高じる。個人株主1億人と言われていたが、昨年来の暴落で個人投資家は減少しただろうが、それでも、再び下落すれば、個人投資家の不満は爆発する。中国の証券市場は、袋小路にはまっている。

サーキットブレーカーにしても、すでに中止したと発表しているが、パニックと空売りを助長するだけだろう。

長くなってきたので、続きはまたの機会にするが、シェールガスの破綻で堅調だといわれている米国経済とて一寸先は闇だ。

東証1部の売買代金は、多い時には外人が75%を占める。少ない個人の70%は。短期の信用取引だ。外資系ファンドなどは、コンピュータを使った超高速取引が中心で値動きが荒い。そのため、高齢の富裕層を中心に投資を止める人が増えている。

個人も買わず、外人も買わずという投資家不在の市場は、どうなるか。
株価上昇が期待できなければ、売り叩いて利益を出すほかはない。
すでにファンダメンタルズ無用の投機市場と化しているが、この傾向は、ますます強まる可能性があろう。


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