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zoom RSS 曾元副主席も拘束、中国の権力闘争は激化一途

<<   作成日時 : 2014/07/16 01:09   >>

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習近平国家主席による綱紀粛正の嵐は、強まるばかりだ。これまでに多くの幹部が拘束、罷免、処罰され、先の項でもふれたように江沢民派だった報道や中央宣伝部関係者の自殺者も相次いでいる。これまで中国共産党の高官は、調査されたり、まして処罰されない、というのが不文律とされてきた。
 だが、そのような不文律は、習近平時代には通用しなくなった。

6月30日、中共は、「中国軍の二番目の実力者、党中央軍事委員会の前副主席徐才厚(71)を汚職の罪で軍事法廷に送ることを発表した。徐は近年失脚した軍の最高位の幹部であり、同時に党籍を剥奪され、司法機関に送致された高官3人も江沢民派のメンバーであることから、今後の動向がますます注目される。」

「今回の発表で、国務院国有資産監督管理委員会(国資委)の元主任、蒋潔敏、公安部次官を務めていた李東生、国有石油大手の中国石油天然ガス集団(CNPC)の元副社長王永春ら3人も党籍剥奪の処分となり、司法機関に送られた。全員の容疑は「巨額な収賄罪」。」(大紀元、7月1日「江沢民派高官4人、司法機関送致 機関紙「いかなる人物も容赦しない」)

中国軍の実力者、徐才厚・党中央軍事委員会前副主席だけでなく、「江沢民の側近で軍の元ナンバー2、郭伯雄も身柄拘束か」(14/07/09)と見られている。
両軍部高官は、周永康や薄熙来元重慶トップなどと組み、習政権を転覆するクーデター計画に関与していたとみられているため、罪状が「巨額な収賄罪」で済むとは限らないだろう。

また、まだ江沢民派の軍部高官が反乱を起こす可能性もあろう。

「中国軍駐香港部隊のトップ更迭 専門家「その暴走を防ぐため」」(大紀元7月15日)として、「14日、中国軍駐香港部隊のトップが更迭された。
中国問題専門家は「最高指導部内部で不安が強まっている。更迭は習近平政権が駐香港部隊の暴走を防ぐためではないか」などと分析した。香港を主管する中央政府の最高機関「中央港澳工作協調チーム」のトップ張徳江(全人代常務委員会委員長)は江沢民派のメンバーである。」と報じたほか、

「香港部隊にとどまらず、習政権は最近、軍における江沢民派の勢力を一掃しているとみられる。
 中国軍の機関紙「解放軍報」13日付報道によると、6月30日に江沢民派の軍の代表とされる軍のナンバー2、中央軍事委員会の前副主席徐才厚の失脚が発表されてから、その本拠である瀋陽軍区で大規模な人事異動が行われ、88のポストの170人以上が更迭された。」という。

昆明の事件、「香港白書」の発表による香港での大規模デモも習政権を動揺させるために江沢民派が仕組んだものだと見られているが、追いつめられた江沢民派は、何をするかわからないだろう。普通ならば、内憂があれば、外患は避けようとするものだが、指桑罵楷が中国人の伝統的価値観だから、問題を起こして漁夫の利を得ようとする性癖は変わらない。
東シナ海、南シナ海で事を荒げる可能性は、逆に高まるだろう。

さて、大紀元中国語版は7月12日、「中国共産党中央紀律検査委員会(中紀委)は曽慶紅元国家副主席の身柄を拘束したと、中紀委に近い情報筋の話として伝えた。」(「曽慶紅元国家副主席を拘束 本丸崩しに弾み」)

これまで、元副首相クラスが拘束されたり、李鵬元首相も「収賄容疑」の嫌疑を受けていると報道されたことはあるが、元国家副主席を拘束するというのは、異例中の異例だ。
「本丸崩し」というのは、江沢民元主席のことだ。
中国の権力闘争は、いよいよ佳境に入ってきた、ということでもある。

策謀と汚職の国は、自滅へと向かっている。
ただ、BRICS開発銀行やインフラ投資銀行の設立に動き、ドル支配体制に挑戦する姿勢を鮮明にしているため、米国債の売却とてありえよう。世界的な金融面で混乱が起きるかもしれない。
その点は、要注意だろう。この件は、別途書きたいと思っている。

なお、中国の権力闘争がいかに熾烈となっているのか、大紀元報道のタイトルを列挙しておく、それを見ただけで、何が起きているのか、十分に想像できよう。


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